内定取り消し「泣きたい気持ち」新たな就職先決まらず不安

内定取り消し「泣きたい気持ち」新たな就職先決まらず不安
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、学生が就職の内定を取り消されるケースが出る中、3月中旬に内定を取り消された女性がNHKの取材に応じ、新たな就職先が決まらないことへの不安を語りました。
東京都内の私立大学をこの春卒業した22歳の女性は、去年6月、クレジットカードなどの決済代行サービスを提供する会社から「入社頂くことが決定した」と内定を伝える通知を文書で受け取りました。

ところが、入社式まで2週間余りとなった今月16日に、会社の担当者から、メールで「突然ではございますが、弊社の会社経営が困難な状態となってしまった事をご報告申し上げます。お出ししておりました内定の方を取り消ししたく存じます」と伝えられたということです。

当時の心境について、女性は「頭が真っ白になり、ぼう然として、文章を何度も読み返したが全く頭に入ってこなかった」と語りました。

女性は母親と2人暮らしで、アルバイトをして学費の支払いや奨学金の返済に向けた積み立てをしながら大学に通っていました。

今は入社を前にアルバイトを辞めたばかりで、「私が働かないと奨学金が返せなくなってしまうので、どこかを見つけて働き始めないと本当に困ってしまう」と不安を感じています。

女性はハローワークなどに通い、再び就職活動を始めていますが、都内で外出の自粛が呼びかけられる中、面接の予定が延期されるなどの影響が出ているということです。

女性は「四六時中就職活動のことばかり考えて追い詰められていて、泣きたい気持ちです。仮にロックダウンの状態になったら就職活動ができなくなってしまうので、とにかく感染拡大がおさまってほしい」と切実な表情で話していました。