スペイン 死者5000人超え 外出制限を厳格化 新型コロナ

スペイン 死者5000人超え 外出制限を厳格化 新型コロナ
新型コロナウイルスに感染して死亡した人が5000人を超えたスペインでは、28日夜、サンチェス首相がテレビ演説を行い、感染拡大を抑えるため、人々の生活を維持するため必要最低限の仕事以外での通勤を禁止し、外出制限をいっそう厳しくすると発表しました。
スペインでは、28日の時点で新型コロナウイルスの感染者数が7万2248人となったほか、亡くなった人は前日に比べて800人以上増えて5690人と、死者の数がイタリアに次いで多くなっています。

サンチェス首相は28日夜、テレビ演説を行い、「人々の生活を維持するために最低限必要な仕事に就いている人以外は、自宅にとどまらなければならない」と述べ、食料品店や薬局、金融機関などの仕事以外では、通勤は認めないと発表しました。外出制限が厳しくなる期間は、週明けの30日から来月9日までです。

スペインでは今月14日から全土で外出を制限していますが、仕事を理由にした外出は認められていました。しかし、感染が広がり続ける中、経済活動を大きく制限する、厳しい措置に踏み切った形です。

スペインでは、重症の患者が急増し、医療現場の負担が大きくなっていて、サンチェス首相は、外出制限を厳しくすることで「人の移動を減らし、感染のリスクを下げることで、集中治療室の過密状態を緩和できる」と述べ、国民の理解を求めました。