パナマ沖の米クルーズ船 2人感染確認 症状100人超 新型コロナ

パナマ沖の米クルーズ船 2人感染確認 症状100人超 新型コロナ
中米のパナマ沖を航行中のアメリカのクルーズ船で、100人以上の乗客と乗員が発熱やせきの症状を訴えて、このうち高齢の4人が死亡し、さらに乗客2人が新型コロナウイルスに感染していることが明らかになり、運航会社などが対応にあたっています。
これは、アメリカ西部ワシントン州シアトルに本拠を置くクルーズ船の運航会社「ホーランドアメリカライン」が27日に声明を発表して明らかにしたものです。

このクルーズ船は乗客1243人、乗員586人を乗せた「ザンダム」で、今月7日に南米のアルゼンチンを出発して21日にチリに到着する予定でしたが、航行中にかぜの症状を訴える乗客や乗員が相次ぎ、チリへの入港を拒否されました。

このため、ザンダムはアメリカ南部フロリダを目指してパナマ沖を航行していましたが、運航会社が支援のために別のクルーズ船を派遣して調べたところ、26日、乗客2人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

ザンダムでは、このほかにも乗客53人と乗員85人が発熱やせきの症状を訴えていて、このうち高齢の4人が死亡したということですが、亡くなった人たちが新型コロナウイルスに感染していたかどうかは明らかにしていません。

運航会社では、症状がある人については、パナマ政府から運河を通過する許可を得られれば今月30日の到着を目指してフロリダに移送したいとしています。