キリン株主総会 医薬事業売却など 投資ファンドの提案否決

キリン株主総会 医薬事業売却など 投資ファンドの提案否決
ビール大手のキリンホールディングスの株主総会が開かれ、株主のイギリスの投資ファンドが医薬事業の売却などを求めた提案は、いずれも否決されました。
株主総会には、およそ470人の株主が出席しました。

総会では、キリンホールディングスのおよそ2%の株式を保有するイギリスの投資ファンド「インディペンデント・フランチャイズ・パートナーズ」が、キリンの多角化戦略が、会社の成長につながっていないとして、ビール事業に専念するよう求める株主提案を行いました。

提案では、医薬や健康分野の事業を売却したうえで、売却で得た6000億円を使い株価上昇につながる自己株式の買い入れることなどを求めていましたが、採決の結果、ファンド側の提案はいずれも否決されました。

総会後、キリンホールディングスの磯崎功典社長は記者会見で、「今回の提案などを受け止めて、経営戦略の正当性や実効性を市場に説明しつづけることがどれほど重要か改めて認識した。緊張感と責任感をもって、株主や関係者との対話を深めて期待に応える努力をしていきたい」と述べました。