トヨタに計1兆円の融資枠設定 三井住友銀行と三菱UFJ銀行

トヨタに計1兆円の融資枠設定 三井住友銀行と三菱UFJ銀行
新型コロナウイルスの感染拡大で自動車の販売が大きく落ち込む中、トヨタ自動車は三井住友銀行と三菱UFJ銀行に対して、合わせて1兆円の融資枠の設定を求めたことが分かりました。感染拡大が長期化し、車の需要が一段と低迷した場合に備え、資金調達の手段を前もって確保しておくねらいがあります。
関係者によりますと、トヨタは三井住友銀行と三菱UFJ銀行の2行に対して、合わせて1兆円の融資枠を設定するよう求めました。

トヨタは現在、手元に預金や有価証券などでおよそ6兆円を保有し、財務状況に問題はないものの融資枠が設定されると、その枠内でいつでも融資を受けられるようになります。

トヨタとしては、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化し車の需要が一段と低迷した場合に備え、資金調達の手段を前もって確保しておくねらいがあり、銀行側も応じることにしています。

感染拡大の影響で自動車の販売が世界的に大きく落ち込む中、トヨタでは、来月3日からグループの日野自動車も含め、国内5つの工場の7つの生産ラインで一定期間、稼働を停止することを決めています。

今回の融資枠の設定は、トヨタが新型コロナウイルスの感染拡大をいかに厳しく見ているかを示すものといえます。