米からの便 乗客乗員に待機など要請行わず入国 成田空港

米からの便 乗客乗員に待機など要請行わず入国 成田空港
新型コロナウイルスの水際対策が強化される中、26日アメリカから成田空港に到着した飛行機の乗客と乗員合わせて90人余りが本来、行われるはずだった自宅待機の要請などを受けないまま、入国していたことがわかりました。
厚生労働省は、中国や韓国、それに欧米などの41か国から入国する人について、▽発熱などの症状があればウイルス検査を行い、症状がない人も▽入国後2週間は自宅やホテルで待機し、▽公共交通機関を利用しないよう要請しています。

このうちアメリカからの入国者は、日本時間の26日から対象となっていましたが、厚生労働省によりますと、26日午後1時49分に成田空港に到着した全日空のシカゴ発11便の乗客と乗員合わせて92人に対して自宅待機の要請などを行っていなかったということです。

この便は、日本時間の26日午前1時にシカゴを出発していましたが、空港の検疫所が時差の計算を間違えて、午前0時前に出発したと勘違いしていたということです。

検疫所では全日空から乗客名簿を取り寄せて順次、自宅待機などを要請するとともに発熱などの症状がないか確認を進めています。

加藤厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で、「こうした事態は誠に遺憾だと思っている。あってはならないことで対応を徹底させていきたい」と述べました。