米FRB議長 「政策余地はまだある 弾切れはしない」

米FRB議長 「政策余地はまだある 弾切れはしない」
アメリカで新型コロナウイルスによる経済的な打撃が広がる中、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が緊急でテレビ出演し、「政策の余地はまだある。弾切れはしない」と述べ、景気を下支えするため、さらなる金融緩和などに踏み切る構えを示しました。
FRBは今月、事実上のゼロ金利政策と無制限の量的緩和策を導入しましたが、アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が急増し、実体経済も日を追うごとに悪化しています。

こうした中、FRBのパウエル議長は26日、アメリカのNBCテレビに出演し、「政策の余地はまだある。弾切れはしない」と述べ、景気を下支えするため、さらなる金融緩和などに踏み切る構えを示しました。

また、景気の先行きについて、「4月から6月の経済活動は大きく落ち込むが、今の状況は独特で、一般的な景気後退ではない」と述べ、今回の危機はリーマンショックなどとは異なるとして、感染拡大が抑えられれば経済は好転するという見通しを示しました。

FRBのトップが生放送のテレビに出演するのは珍しく、金融市場や実体経済の混乱を落ち着かせたいというねらいがあるとみられます。