千葉県の医療機関 7割でマスクや消毒液が不足

千葉県の医療機関 7割でマスクや消毒液が不足
新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、千葉県内では、マスクや消毒用アルコールの在庫が1か月以内になくなる医療機関が70%程度に上るという調査結果がまとまりました。
この調査は、「千葉県保険医協会」が今月中旬に行い、県内の1475の医療機関から回答がありました。

それによりますと、マスクの在庫状況について「すでに足りない」、または「1か月以内になくなる」という回答は合わせて66%に上りました。

また、消毒用アルコールの在庫について「すでに足りない」、または「1か月以内になくなる」という回答は、合わせて71%に上りました。

千葉県は、先月以降、県の備蓄や国から届いたマスク、合わせておよそ13万枚を感染症の指定医療機関と専用外来のある医療機関に配りましたが、診療所には行き渡っていません。

今月中には、国から新たに70万枚のマスクが届く予定で、森田知事は会見で、「新型コロナウイルス以外の重症の患者や高齢者もいると思う。できるかぎり、必要なかたに届くように努力したい」と述べました。

クリニックの現場では

千葉市内にある内科のクリニックでもマスク不足は深刻です。

このクリニックでは、高齢者を中心におよそ50人の患者の透析治療にあたっていますが、医師やスタッフなどが使うマスクは、1月23日を最後に、およそ2か月全く入荷しておらず、注文さえ受けてもらえない状況だということです。

在庫も1か月余りで底をつく見通しだということで、以前は1人当たり1日2枚ほど使っていましたが、現在は、2日で1枚に変更したということです。

また、マスクと口の間に使い捨てできるガーゼをはさんで、少しでも衛生的に使えるよう工夫しています。

このほか、アルコール消毒液も入荷が滞っていて、1か月から2か月分の在庫しかないということです。

クリニックの事務長は「今のマスクの使い方が効果があるのか不安は感じるが、こうするしか方法がない。透析患者は免疫力が非常に弱く、感染リスクが高い。大きな医療機関だけでなく、私たちのような小さなクリニックにも安定的にマスクや消毒液を供給してほしい」と話していました。