米の外出制限や営業停止「数か月続く」と専門家 新型コロナ

米の外出制限や営業停止「数か月続く」と専門家 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、アメリカの各州で外出制限や飲食店の営業停止などの措置がとられている現状について、感染症の専門家は「感染者の増加や死者数から考えると、この状況は数か月続くとみられる」としたうえで、「医療従事者とともに、集中治療室や人工呼吸器などの医療設備の不足が死者数の増加の引き金になる」として、物資や医療施設の拡充を急ぐ必要があると述べました。
アメリカでは新型コロナウイルスの感染者の急増に伴い、26の州が住民の外出制限や飲食店の営業停止などの措置を打ち出しています。

こうした措置について、ニューヨーク市立大学の感染症の専門家デニス・ナッシュ教授は「アメリカでは地域ごとに導入への温度差があるが、早い取り組みがよりよい結果を導くことは明白だ」として、早めの対応が重要だと述べました。

一方、制限措置の期間については「必要なデータが集まっていないため予測は難しいが、現在わかっている感染者や死者数の増加傾向から考えると、数か月は続くだろう」と話しています。

そして、「医療機関や医療従事者にかかる負担を減らすことによって、死者数を減らすことが一つの目標だが、マスクなどが行き渡らずに医療従事者が感染して人手不足が起きたり、人工呼吸器などが不足したりするといったことが事態を急速に悪化させる引き金になる」として、患者数の増加をできるかぎり抑制しつつ、医療物資や施設を充実させていくことが急務だと指摘しました。