新型コロナ感染 全世界で40万人超 欧米で歯止めかからず

新型コロナ感染 全世界で40万人超 欧米で歯止めかからず
新型コロナウイルスの感染者の数は全世界で40万人を超え、中でもヨーロッパでは、スペインで死亡した人の数が中国を上回り、イタリアに次いで世界で2番目に多くなるなど、感染者の急増に歯止めがかかっていません。一方、医療現場ではマスクなど医療品の不足が深刻で、WHO=世界保健機関は各国に、早急な対策を求めています。
WHOの発表などによりますと、25日の時点で、新型コロナウイルスの感染者は41万4179人と40万人を超え、このうち半数を超える22万人以上がヨーロッパで確認されています。

死亡した人の数は、イタリアで7500人に達し、スペインでもおよそ3400人と中国を上回り、両国だけで1万人を超えて事態は一層深刻になっています。

また、急速に感染が拡大しているアメリカでは、24日の時点で死亡した人の数は737人になりました。

感染拡大に歯止めがかからない中、深刻な課題となっているのが医療現場での医療品の不足で、イタリアやスペインでは手袋などが足りず、治療にあたる医療従事者への感染も広がっています。

さらにアメリカで、感染者の数が最も多い東部ニューヨーク州のクオモ知事は、人工呼吸器やベッド、医療スタッフが圧倒的に不足していると危機感を示し、政府に迅速な支援を要請しました。

WHOの技術責任者のバンケルコフ氏は25日の記者会見で「医療従事者に医療用マスクや手袋などが十分に行き渡っていない」と指摘し、数が限られている医療用マスクなどは、一般の人ではなく最前線の医療従事者に届けるよう呼びかけ、各国に早急な対策を求めています。