WHO事務局長「都市封鎖で対策徹底を」新型コロナウイルス

WHO事務局長「都市封鎖で対策徹底を」新型コロナウイルス
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WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、多くの国で都市を封鎖する措置を取っているとしたうえで、これを機に対策を徹底すべきだと訴えました。
WHOのテドロス事務局長は25日、スイスのジュネーブの本部で開いた定例記者会見で「ウイルスの感染を遅らせるため、多くの国がかなりの社会的、経済的な損害を伴う休校やビジネスの休業、スポーツ行事の中止や自宅待機といった先例のない措置を取っている」と述べました。

そのうえで「感染を食い止め、より多くの命を救えるように、これらのすべての国は『都市の封鎖』の措置をウイルスを打ち負かす機会として利用すべきだ」として、これを機に対策を徹底すべきだと訴えました。

一方、技術責任者のバンケルコフ氏は「新型コロナウイルスの患者の治療に当たっている医療従事者に医療用マスクや手袋などが十分に行き渡っていない」と指摘し、数が限られている医療用マスクなどは一般の人ではなく最前線の医療従事者の手元に届けるよう呼びかけました。

また会見では、テドロス事務局長が東京オリンピック・パラリンピックの延期に関して「安倍総理大臣とIOC=国際オリンピック委員会のメンバーが選手や観客などを守るため、犠牲を払ってくれたことに感謝する。来年の開催を楽しみにしているし、より大きく成長した私たちの博愛の祝賀会となることを祈っている」と述べました。