「感染爆発の重大局面」東京都 小池知事会見【冒頭発言全文】

「感染爆発の重大局面」東京都 小池知事会見【冒頭発言全文】
新型コロナウイルスの感染者が東京都内で急増していることを受けて、小池知事は25日夜、緊急の記者会見を開き、「いまの状況を感染爆発の重大局面ととらえ
この認識を共有したい」と述べて強い危機感を示した上で、今週末の不要不急の外出などを控えるよう呼びかけました。以下、冒頭の発言の内容です。

小池知事会見 冒頭発言全文

新型コロナウイルスに感染した患者が、都内で多数発生したことを受けまして、皆様方にご報告を申し上げるとともに、あらためて都民の皆様にご協力をお願い申し上げたく存じます。

「1日で41人感染判明 感染経路不明 10人以上」

本日新たに都内で、新型コロナウイルスに感染したことが判明しました患者さんは、計41名でございます。

この内訳でありますけれども、病院で感染されたと推測される患者さんが11名、その他の患者さんが30名となっておりまして、そのうち5名は渡航歴があることが現段階で確認されております。

そして病院で感染されたと推測される方々につきましては、既に都といたしまして医療法に基づく立ち入り検査を行いました。そして院内の状況などを確認しまして対策にかかる指導を行っているところでございます。

この病院につきましては、台東区にございます永寿総合病院、そしてこの病院に現在通院されておられる方、また入院されておられる方々につきまして、またご家族もそうなんですけれども、どのようにすべきか等々は主治医等のご指示に従って行動していただきたく存じます。

今週に入りましてから、陽性の患者さんは増えております。おとといが16名でした。そして昨日が17名で、きょうが41名ということで、この3日間で合わせまして74名ということになります。また本日感染が判明された患者さんの中にはですね、現時点で、この感染経路が不明な方10名以上含まれているところでございます。

「感染爆発=オーバーシュートを防ぐために」

感染者の爆発的な増加、いわゆるオーバーシュートと言われていますが、これを防ぐためには都民の皆様のご協力が何よりも重要でございます。お一人お一人、危機意識を持って行動していただけますように、改めてお願いを申し上げます。

先般23日の時点で新たな対応方針を発表させていただいたわけでございますけれども、そのときに皆様方にはですね、引き続きこのように3つの密、「換気の悪い密閉空間」「多くの人の密集する場所」「近距離での密接した会話」、これら3つの密を避けて頂く、そのような行動をおとりいただきたいと存じます。

また屋外屋内を問わずイベント等への参加についてもお控えいただきたいと存じます。そして最近注目されておりました、埼玉で行われたKー1でございますけれどもこれについてはですね、多くの批判もあったわけでございます。感染拡大防止の観点から、いかがなものかということでございます。そして同じくこのKー1ですけども、今週末3月28日の土曜日、後楽園ホールで開催が予定されておりまして、こちらについてはですね、このイベントの実行委員会に対しまして、3月24日から都といたしまして、この感染拡大の状況を踏まえて、主催者として開催について改めてご検討いただくように要請をしてきたところでございます。

そして本日夕刻でございますが2回目の協議を行いまして、そして先ほどこのKー1の実行委員会の方から都に対しましてご連絡を頂きました。それはですね、感染の拡大を防止する都の要請の趣旨に沿うということで、無観客試合で対応をして頂けるということで前向きなこのようなご連絡を頂いたところでございます。ご協力に対しまして感謝申し上げます。

そしてライブハウスなどについても自粛をお願いする要請、個別に行ってまいりたいと考えておりますので、ご協力の程、よろしくお願いを申し上げます。

また、小人数でありましても、飲食を伴う集まりですけれども、できるだけお控えをいただきたいということでございます。それから症状が出ない方、症状が軽い方がですね、無意識のうちにウイルスを拡散させるということが懸念されておりまして、お一人お一人それぞれ自分自身の事と考えて適切な行動をとっていただきたいと存じます。

そして今週になりまして、オーバーシュート、感染爆発でございますが、この懸念がですね、さらに高まっております。今まさに重要な局面でございます。都民の皆様方にはこの事をくれぐれもご理解いただきまして、平日につきましては、できるだけお仕事は、ご自宅で行っていただきたい。もちろん職種にもよりますが。それから夜間の外出についてもお控えいただきたいと存じます。

「今週末の外出を控えて」

この週末でございますが、お急ぎでない外出はぜひとも控えていただくようにお願いを申し上げます。

それから外国から帰国された方々につきましては、帰国者から感染が確認される事例は大変、増えております。そのことを踏まえまして、ご帰国から14日間の外出の自粛、この順守をお願いをしたいと存じます。

それから大学でございます。新しく入学をされる方々はたくさんいらっしゃると思いますけれども、新学期を迎える中におきまして、授業の開始を後ろ倒しに、後回しにすると。例えば都立大学はゴールデンウィーク明けからの新学期としているようにですね、かなり時期をずらして新学期を始めるということが増えてまいりました。その他の大学におきましても効果のある対策をお願いしたいと存じます。

都といたしまして、こうした都の状況を国にも伝えまして、ちょうどあすにはですね、対策本部会議が開かれると伺っておりまして、国のほうにも対策について検討をいただくようにお願いをしたいと存じます。

改めて今の状況がどういう状況にあるかということを、ひと言で表しますと、感染爆発の重大局面と捉えていただきたいと存じます。感染爆発重大局面、この認識を皆様方と共有する、そしてお一人お一人の行動が社会全体にもさまざまな影響をもたらすというそのような自覚を持って頂いて、この難局を皆様とともに乗り越えていきたいと考えております。

どうぞよろしくお願いを致します。