アメリカ 感染者が4万人超 経済活動の早期再開に懸念の声も

アメリカ 感染者が4万人超 経済活動の早期再開に懸念の声も
アメリカで感染が拡大する新型コロナウイルスについてトランプ政権は、感染者が4万人を超えたことを明らかにしました。一方、トランプ大統領は株価の記録的な下落が続く中、経済活動を早期に再開させることに意欲を示しましたが、専門家からはさらなる感染の拡大につながるのではないかとして懸念の声も出ています。
トランプ大統領は23日の記者会見で、「アメリカは近くビジネスができるようになるだろう。3か月とか4か月かかると言う人もいたが、もっと早いだろう」と述べ、経済活動を早期に再開させることに意欲を示しました。

そのうえで新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めをかけるために、先週発表した15日間の指針について、来週、その期間が終わるのにあわせて内容を見直すかどうか、今後の対応を判断する考えも明らかにしました。

この指針は10人を超える集会には参加しないことやレストランやバーでの外食を避けることなどを呼びかけていて、株価の上昇を実績として強調してきたトランプ大統領としては、この1か月、株価の記録的な下落が続くなど経済が大きな打撃を受ける中、正常な経済活動を早期に回復させたい考えを示しました。

一方、会見に同席したペンス副大統領はアメリカ国内の感染者は前の日に比べて1万人以上増え、4万1000人を超えたことを明らかにしました。

専門家からは経済活動を再開すればさらなる感染の拡大につながるのではないかとして懸念の声も出ていて、トランプ大統領は難しい判断を迫られることになりそうです。

トランプ大統領 長時間会見 存在感アピールか

新型コロナウイルスをめぐり、アメリカのトランプ大統領は、週末も含め、連日、記者会見に出席し、長時間、質疑に応じていて、ことし秋の大統領選挙を視野に、緊急事態での指導力や存在感をアピールするねらいもあるとみられます。

トランプ大統領は23日の記者会見で、ペンス副大統領らとともにおよそ2時間にわたって多岐にわたる質問に答え続けました。この中でトランプ大統領は「私も2時間もここに立っていたいわけではないが、国民に知ってもらうことが大切だ。だから2問だけ答えて帰るのではなく、皆さんの質問に答えたいのだ」と述べました。そのうえで「透明性が高いだろう」と述べて、自賛しました。

トランプ大統領はアメリカ国内で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大してから週末も含め、連日、記者会見に出席し、長時間、質疑に応じています。

トランプ大統領としては、ことし秋の大統領選挙を視野に緊急事態での指導力や存在感をアピールするとともに、感染拡大の影響で支持者を集めた集会が開けない中、自身の考えを有権者に伝えるねらいもあるとみられます。

「拡散はアジア系米国人のせいではない」

また、トランプ大統領は23日の会見で「アジア系アメリカ人を守ることがとても重要だ。彼らはすばらしい人たちでウイルスの拡散は彼らのせいではない」などと述べました。

トランプ大統領が新型コロナウイルスについて「中国のウイルス」と繰り返し述べてきたことがアジア系の人たちへの差別を助長しているという批判の声を意識した発言と見られます。

この日の記者会見でトランプ大統領は新型コロナウイルスについて「ウイルス」と呼び、「中国の」という表現を使いませんでした。

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する中、アジア系の人たちがウイルスと結び付けられ、いやがらせや差別の被害にあうケースがアメリカだけでなく各国で増えています。