ペルー 邦人客約230人出国できず 「一刻も早く帰国できれば」

ペルー 邦人客約230人出国できず 「一刻も早く帰国できれば」
新型コロナウイルスの感染拡大で南米のペルーでは国際便の運航が停止されたことから、日本人観光客が出国できずに足止めにされ、観光地のホテルに滞在している女性は「一刻も早く帰国できれば」と話していました。
外務省によりますと、ペルーでは新型コロナウイルスの水際対策として国際便の運航が停止されたことから、現地に滞在している日本人のツアー客や個人旅行客およそ230人が出国できなくなり、ホテルなどで足止めされているということです。

このうち観光地のクスコ市内のホテルに滞在している50代の日本人女性は、ツアーに参加して13日に首都リマに到着後、インカ帝国時代の遺跡 マチュピチュなどを観光し20日に帰国する予定でしたが、15日に緊急事態宣言が出されて以降、国際便が停止されたことで足止めとなりました。

ホテルからの外出は制限され、ホテルの窓からは警察官や兵士らがパトロールしているのが見えるということです。
また、ツアー客の中で感染が疑われたことから現在は部屋からも出られない状況だということで、「食事はルームサービスで食べ、メールや部屋の電話を使って他の客と励まし合ったり情報を交換したりしています」と話していました。

クスコは標高が3400mほどで空気が薄いことから、女性は「高山病の症状も出て頭痛がひどく、今後の不安もあって寝ることができません。街には病院もありますが、医療は日本ほど期待できないし健康が不安です」と話していました。

また現在、ペルーの日本大使館が帰国のための飛行機の手配を試みているということですが、19日には便が手配できなかったことなどがメールで通知されたということです。

女性は「ツアー客の中には80代の人もいて、こうした生活は長くは続けられない。政府には一日も早く帰国できるようペルーに働きかけてほしい」と話していました。