エジプト ピラミッドを閉鎖 観光業に打撃 コロナウイルス

エジプト ピラミッドを閉鎖 観光業に打撃 コロナウイルス
中東のエジプトでは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、国を代表する観光名所 ピラミッドを含む観光施設が23日から閉鎖されました。エジプトの主要産業である観光業が打撃を受けることになり、経済の落ち込みを懸念する声が上がっています。
新型コロナウイルスの感染が世界各地に広がる中、エジプト政府は感染の拡大を防ぐため、国際線の旅客機の発着を原則として停止したうえで、23日からは全土で観光施設の閉鎖に踏み切りました。

これを受けて、屈指の観光名所 ピラミッドやスフィンクスがある首都カイロ近郊のギザ地区でもホテルや土産物店が休業となり閑散としていました。

エジプトではこれまでに300人を超える感染者が確認され、政府はモスクを閉鎖するなどして対策を進めていますが、主要産業の観光業が打撃を受けることに不安の声が上がっています。

ピラミッドの入り口の近くで商店を経営するムハンマド・ガジさん(30)は「『アラブの春』の時より状況は悪くなっていると思う。売り上げは通常の20%程度に落ち込み、みんな苦しんでいる。できるだけ早く元の状態に戻ってほしい」と話していました。

政府は観光施設の閉鎖を、ひとまず今月31日まで続けるとしています。