安倍首相 「日米同盟強化へ日本の役割拡大図る」防大卒業式

安倍首相 「日米同盟強化へ日本の役割拡大図る」防大卒業式
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、例年よりも規模を縮小して行われた防衛大学校の卒業式で、安倍総理大臣は、日米同盟のさらなる強化に向けて、日本の果たす役割の拡大を図っていく考えを示しました。
神奈川県横須賀市の防衛大学校で開かれた卒業式は、新型コロナウイルスの感染防止のため、保護者や来賓は招かず、卒業証書の授与も代表の学生に限るなど、例年よりも規模を縮小して行われました。

安倍総理大臣は訓示の中で「本来であれば、両親や来賓にも臨席いただき、自衛官としての新たな門出をともに祝福したかった。防衛大学校史上、初めてこのような形での卒業式となったことは誠に残念で、大変申し訳なく思う」と述べました。

そのうえで、ことし日米安全保障条約の改定から60年を迎えたことを踏まえ、「日米同盟は、これまでも、これからも、わが国の外交・安全保障の基軸だ。地域の公共財としての日米同盟のさらなる強化に向けて、わが国の果たしうる役割の拡大を図っていく」と述べました。

一方、安倍総理大臣は、中東地域に自衛隊を派遣する際、『憲法違反』と書かれたプラカードが掲げられたとして「隊員たちが高い士気のもとで使命感を持って任務を遂行できる環境を作っていかなければならないと、改めて強く感じている」と述べ、憲法を改正し、自衛隊を明記することに改めて意欲を示しました。

ことしの防衛大学校の卒業生は留学生を除いて417人で、このうち任官を辞退したのは、去年より14人少ない35人でした。