水際対策強化を前に欧州から“駆け込み”帰国

水際対策強化を前に欧州から“駆け込み”帰国
新型コロナウイルスの水際対策を強化するため、日本に入国したすべての人に2週間の自宅待機などを求める対象に21日からヨーロッパの国々など38か国が追加されるのを前に、成田空港では20日予定を早めて帰国した人などの姿が見られました。
政府は新型コロナウイルスの感染が世界で急速に拡大していることを受けて、日本に入国したすべての人に2週間の自宅待機などを求める対象に20日からヨーロッパの国々など38か国を追加します。

20日、成田空港では、ヨーロッパなどからの便が相次いで到着し、予定を早めて帰国した人などの姿が見られました。

このうちフィンランドに1週間前から旅行していたという31歳の女性は、「明日帰国する予定でしたが、急きょ飛行機を変更して帰ることにしました。フィンランドはレストランも店を閉めていて、観光客も少なかったです。日本では外出を控え、家にいたいです」と話していました。

また、ハンガリーに交換留学していたという21歳の大学生は、「きのうチケットを急きょ取って帰ることにしました。現地の人もマスクをつけて食料を買い占めていました。留学が中止になるので今学期の単位はもらえず、もう留学先には戻れません」と話していました。

また日本への飛行機が欠航になるのを前に帰国した人の姿も見られました。

ハンガリーの大学で日本語を教えているという23歳の女性は、「ブタペストから日本への経由地のヘルシンキまでの飛行機が欠航になると聞いて帰国を決め、バタバタと寝ずに荷物をまとめました。大学の授業も2週間前くらいからなくなり、大学と寮が閉鎖されました。WHOから“パンデミック”の宣言があってからは薬局に人がいっぱい並んで、薬や消毒液、マスクを買い占めて品薄になっていました」と話していました。