往来自粛でJR大阪駅周辺では客足に影響も

往来自粛でJR大阪駅周辺では客足に影響も
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新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪府が大阪と兵庫との間の不要不急の行き来を控えるよう求めたことについて、JR大阪駅周辺では、やむをえないという意見が出る一方、飲食店からは営業が一層厳しくなったという声も聞かれました。
このうち、大阪市内の50代の男性は「商業施設など営業に影響を受けるところもあると思うが、感染拡大を防ぐためにはしかたがないのではないか」と話していました。

一方、神戸市から大阪・梅田の職場に電車で出勤したという20代の女性は、「自粛の呼びかけがあっても仕事を休むわけにはいかないので来ました。きょうは仕事が終わったらすぐ帰ります」と話していました。

別の20代の女性は「すでに外出を控える動きが広がっているので、今回の呼びかけにどれだけ効果があるのか疑問に感じる。目的がよくわからない」と話していました。

また、阪急電鉄の大阪梅田駅前で営業する喫茶店は、20日朝から客足に影響が出ているとしています。喫茶店の店長は、「新型コロナウイルスの影響でここ3週間ほどお客さんが減っていたが、きょうはさらに減ってふだんの休日の半分くらいになっている。商売には大きな打撃で早く事態が収束することを願うばかりです」と話していました。

神戸市中心部では

神戸市の中心部ではしかたがないという声と効果を疑問視する意見とが聞かれました。

このうち、神戸市北区の80代の男性は「突然の呼びかけで驚いていますが、感染拡大を抑えるにはしかたがないと考えています。きょうは私にとっては大切な用事があるので大阪まで行きますが、終わりしだい帰宅する予定です」と話していました。

一方、神戸市灘区の20代の男性は「行き来を自粛するように言われると仕事の妨げになり、経済的な影響も出てくると思う。すでに不要不急の外出を控えるよう呼びかけがあったので、今回は必要があったのか疑問です」と話していました。

有馬温泉はキャンセルも

神戸市の有馬温泉では予約がキャンセルされる旅館も出ています。

このうち温泉旅館の「古泉閣」では19日夜から数件のキャンセルがありましたが、新たな予約が入ったため20日と21日はほぼ満室になったということです。

中村昌平営業グループ長は、「大阪と兵庫の往来自粛を呼びかけるニュースを見たときはキャンセルが相次ぐと思って身構えましたが、なんとか数件にとどまりました。消毒などの対策は徹底していますが、旅行の自粛はお客さまが判断されることなので、早く事態が収束してほしい」と話していました。

このほかにもキャンセルの連絡が入った旅館は多いということです。

一方、19日から有馬温泉に来ていたという大阪の19歳の男性旅行客は、「急に言われても旅行の予定は変えられないので、きょうはこのまま観光をします。新型コロナウイルスの感染が広がって大変な状態なので、行き来の自粛を呼びかけることについては理解できます」と話していました。