内定取り消しの学生 採用する動き相次ぐ 新型コロナウィルス

内定取り消しの学生 採用する動き相次ぐ 新型コロナウィルス
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、この春卒業する高校生や大学生の内定が取り消されるケースが出ています。企業の間ではこうした学生らを対象に採用活動を始める動きが相次いでいます。
厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、18日時点で、この春卒業する高校生や大学生など合わせて21人の内定が取り消されたということです。

こうした中、家電量販店のノジマは、来月入社する予定のおよそ300人に加えて、内定が取り消された学生らを対象に採用活動を始めました。採用人数に上限は設けず、通常は2回行う面接を1回に減らすということです。
ノジマの新卒採用グループの大磯祐一郎さんは、「選考は通常およそ1か月かかるが、今回は数日のうちに内定の連絡を差し上げたい。目標を持って努力できる人、新しいことにチャレンジできる人にぜひ来てほしい」と話しています。
また、外食チェーンの松屋フーズは、内定を取り消された学生らを10人採用する計画のほか、眼鏡専門店を展開するビジョンメガネは、ウェブでの面接も活用し、通常よりも短い期間で選考を行いたいとしています。

「未来ある若者のため 少しでも力に」

愛知県稲沢市に本社を置き、東海地方を中心にアピタやピアゴなどの総合スーパーを展開する総合スーパーの「ユニー」は、こうした学生の採用に乗り出すことを決めました。

発表によりますと、ユニーは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、内定を取り消された学生を対象に、今月23日から6日間、就職を希望する学生からの応募を受け付けます。

採用人数の上限は設けず、1回から2回の面接で、採用するかどうかを判断するとしていて、採用が決まった学生は、来月1日に店舗の運営などに当たる総合職として入社するということです。

ユニーでは、流通業界の競争が激しくなる中、優秀な人材の確保が急務となっていて、「未来ある若者のために少しでも力になれればと考え、特別に採用を行う」としています。