イベント中止で花の需要落ち込み価格下落 京都の市場

イベント中止で花の需要落ち込み価格下落 京都の市場
卒業式や送別会などのイベントの中止が相次いでいる影響で、花の需要が落ち込んで価格が下落し、京都府では生産者が一部の花を出荷できない事態になっています。
京都市伏見区の花の卸売市場では、一部の花については価格を下げても買い手が付かない状況になり、卸売り会社によりますと、花の取り引き量は去年と比べて、およそ15%減っているということです。

18日の菊の花のせりでは、通常より1本当たり5円価格を下げてスタートしたものの買い手が付かず、さらに価格を下げて何度もせりをやり直していました。

生花店の店主は「花の売り上げが半分以下に減ってしまっていて、注文もほとんどありません。仕入れを控えせざるをえない」と話していました。

花の需要の落ち込みは生産者にも深刻な影響を与えていて、京都府城陽市の岡井雄次さんのハウスでは、一部の花が出荷の最盛期を迎えても摘み取れず、枯れ始めていました。

この花は卒業式などでよく使われる「カラー」で、値崩れのため輸送代だけで赤字になってしまうため、このまま廃棄するしかないということです。

岡井さんは「頑張って作っているのでとても悲しいです。花を買っていただけないと生活ができなくなってしまう。一日でも早く収束してほしい」と話していました。