新型ウイルス 専門家会議 今夜公表の見解 概要判明

新型ウイルス 専門家会議 今夜公表の見解 概要判明
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新型コロナウイルスの対策について政府の専門家会議が19日夜示す見解の概要が判明し、地域の感染状況に応じて進めていく必要があるとして、感染が拡大している地域は引き続きイベントの自粛が必要だと指摘しています。一方で感染が確認されていない地域では学校活動や屋外でのスポーツ観戦など一部の自粛を解除してもよいとしています。
政府の専門家会議は19日夜の会合で、大規模イベントの自粛や学校の一斉休校など新型コロナウイルス対策の現状分析や提言を盛り込んだ見解をまとめることにしています。

国内の感染状況

見解では国内の状況について、感染者の集団=クラスターが各地で発生し、都市部を中心に新規の感染者が増えているとしています。

そのうえで今月9日に示した見解と同様、一定程度持ちこたえられている状況が続いているものの、一部の地域で感染拡大が継続していて、全国に拡大すれば、『オーバーシュート』と呼ばれる爆発的な感染拡大を伴う、大規模流行につながりかねないと指摘しています。

このため、換気の悪い密閉空間で、人が密集し、近距離での会話が行われるという3つの条件が重なる場所を避ける努力をするよう求めています。

地域の状況で検討

そして、今後の感染拡大防止策は地域の感染状況に応じて進めていく必要があるとして、感染が拡大している地域は、時期や期間を十分に見極めたうえで、緊急事態宣言や一律自粛の必要性を適切に検討するとしています。

また感染が収束に向かい始めている地域は、リスクの低い活動から徐々に解除を検討したうえで、感染拡大の兆しがみられたら、再び活動を停止し、感染が確認されていない地域は、学校活動や屋外でのスポーツ観戦、文化施設の利用など感染拡大のリスクの低い活動から解除してもよいとしています。

大規模なイベント

一方、全国規模の大規模なイベントの開催は、主催者がリスクを判断して慎重な対応が求められるとしています。主催者がどうしても開催する場合は、換気が悪かったり、座席間隔が近かったりするなど、リスクが高い状況は徹底的に回避し、対応が整わない場合は中止や延期をする必要があるとしています。

学校の対応

また、臨時休校が続く学校への対応については春休み明け以降、多くの子どもたちや教員が日常的に長時間集まると感染するリスクが高まるとして近い距離での会話や大声での発声をできるだけ控えるなどの対応をとるとともに、感染が広がっている地域では、分散登校が考えられるとしています。

医療体制

さらに、医療体制については重症者を優先する体制に迅速に移行していくため、症状が軽い患者や無症状の感染者は自宅療養とし、重症化リスクの高い人や高齢者、それに基礎疾患のある人は早めに受診してもらうほか、入院の対象は軽症者は一般病院、重症者は感染症指定病院で受け入れるなど病院間での役割を明確にするなどとしています。