新型ウイルス 休館の美術館 作品をネットで公開

新型ウイルス 休館の美術館 作品をネットで公開
新型コロナウイルスの感染拡大によるイベントの中止などが相次ぐ中、全国の美術館や博物館ではインターネット上で展示作品などを公開する動きが広がっています。
このうち先月29日から休館が続く東京国立近代美術館では、18日夜「ニコニコ動画」を運営するドワンゴの動画配信サービスを活用して、企画展の会場から生配信を行いました。

展示されているイギリスの画家、ピーター・ドイグの絵画について、学芸員が見どころなどを解説し、このうち、ダム湖の風景を幻想的に描いた代表作については、ドイツの古い絵はがきに写っていた風景を元に描かれているというエピソードを紹介していました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ドワンゴでは休館中の美術館などを対象に施設側の費用負担なしでの生配信サービスを提供していて、これまでに全国の美術館などから50件ほどの配信希望の声が寄せられ、今後も休館中の施設からの配信を予定しているということです。

東京国立近代美術館は、十分な対策を行ったうえで一刻も早く再開したいとしていて、蔵屋美香企画課長は「展覧会は終わってしまえば二度と見られないものなので、作品が無人の会場に展示されている現状はとてもさみしいです。配信ではじっくり解説を聞きながら展示を楽しめますが、再び開館したら、この期間にたまったストレスを実物の作品を見て洗い流してほしいです」と話していました。