「立皇嗣の礼」の祝宴取りやめ 新型コロナウイルス感染拡大で

「立皇嗣の礼」の祝宴取りやめ 新型コロナウイルス感染拡大で
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秋篠宮さまが、皇位継承順位1位の「皇嗣(こうし)」になられたことを内外に広く伝える来月の「立皇嗣(りっこうし)の礼」を前に政府は、新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、一連の儀式のうち、祝宴にあたる「宮中饗宴の儀」を取りやめることになりました。
秋篠宮さまが皇位継承順位1位の「皇嗣」になられたことを内外に広く伝える来月の「立皇嗣の礼」を前に、政府は18日、式典委員会を開きました。

安倍総理大臣は新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、「立皇嗣の礼」の一連の儀式のうち、祝宴にあたる「宮中饗宴の儀」について、「限られた空間の中で多数の参列者が飲食を伴いながら至近距離で会話を交わすことになるため、感染拡大防止の観点から、やむをえず取りやめることにした」と述べました。

また18日の会合では、「立皇嗣の礼」で行われる、ほかの2つの儀式の詳しい手順を定めた「細目」などが決定されました。

それによりますと、秋篠宮さまが「皇嗣」になられたことを宣言する、「立皇嗣宣明(りっこうしせんめい)の儀」は来月19日午前11時から15分程度、皇居・宮殿「松の間」で行われます。

続いて午後4時半からおよそ30分間、同じく「松の間」で「朝見(ちょうけん)の儀」が行われ、「立皇嗣宣明の儀」のあと、天皇皇后両陛下が秋篠宮さまと初めて会い、「謝恩の辞」を受けられます。
一方、感染の拡大を踏まえ、「立皇嗣宣明の儀」の招待者は当初のおよそ350人から50人程度に絞り込まれるほか、2つの儀式が行われている間も、「松の間」の障子やガラス戸を開けて、換気が行われるということです。

官房長官「意見踏まえ取りやめに」

菅官房長官は午後の記者会見で「規模の縮小も検討したが、きょうの式典委員会で委員から『多数の参列者が飲食を行う儀式であり、参列者どうしが至近距離で会話を交わすことになる。今後も感染症の拡大に注意することからすれば、挙行しないという判断も必要だ』という意見を頂いた。『感染のリスクが拭えず、残念だが取りやめてはどうか』とか、『皇居で新型コロナウイルスの感染が拡大することはあってはならず取りやめることもやむをえない』といった意見が出されたことを踏まえ、取りやめることとした」と述べました。