政府と与野党の「連絡協議会」を設置 近く初会合へ

政府と与野党の「連絡協議会」を設置 近く初会合へ
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、与野党の幹事長や書記局長らが会談し、追加の経済対策などを協議するため、政府と与野党の連絡協議会を設置することを決めました。
会談には、自民・公明両党のほか、立憲民主党、国民民主党、共産党、日本維新の会、社民党の幹事長や書記局長らが出席しました。

この中で、野党側は、新型コロナウイルスの感染拡大について「国難だ」として、東日本大震災の際と同様に、政府と各党が協議する場を設けるよう求めました。

そのうえで、ウイルス検査の拡充や、フリーランスの人などへの給付措置、それに、事業者の資金繰り対策などを講じるよう要請しました。

これに対し、与党側は「新型コロナウイルスへの対応を一致協力して進めていきたい」として、追加の経済対策などを協議するため、政府と与野党の「連絡協議会」を設置し、近く初会合を開くことを決めました。

与野党は今後、メンバーなどを調整することにしています。

自民 二階幹事長「しっかり協力と約束してやっていく」

自民党の二階幹事長は、記者団に対し「経済対策がいちばん大きいが、法律を作らなければならない場合もある。与野党が対立し、思うように進まないのでは、国民に申し訳ない。与野党がしっかり協力してやっていく約束ができたことはよかった」と述べました。

立民 福山幹事長「野党の意見を取り入れてもらいたい」

立憲民主党の福山幹事長は記者団に対し「国会の行政監視機能を維持しながら、協力できるところでは要望を伝えることが非常に重要で、その役割を果たしていきたい。今後出てくるであろう補正予算や緊急対策に、野党の意見を取り入れてもらいたい」と述べました。

国民 平野幹事長「経済対策を早く進めるよう提言」

国民民主党の平野幹事長は記者団に対し「国難に対しては与党も野党もないという立場から協議会の設置を決めた。株価の急落などの経済危機に、しっかり対応することが国会としての責務であり、党としても経済対策を早く進めるよう提言する」と述べました。

公明 斉藤幹事長「素早く決断できるようになる」

公明党の斉藤幹事長は記者団に対し「今後の対策について、与野党で協議することで素早く決断できるようになる。こうした体制ができたのは、大変いいことではないか」と述べました。

維新 馬場幹事長「全面的に協力する」

日本維新の会の馬場幹事長は記者会見で「早期の協議会の設置を求めてきたので、やや遅きに失した感はあるが、歓迎すべきことであり、全面的に協力する。企業の資金調達や、自粛したイベントへの補償などについて検討するよう求めたい」と述べました。

共産 小池書記局長「中小の事業者などへの支援策を訴える」

共産党の小池書記局長は記者会見で「安倍政権の政治姿勢については、追及の手はいささかも緩めないが、国民が大きな不安を抱える問題を議論する場を作ることには意義がある。生活困窮世帯や中小の事業者などへの支援策を訴えたい」と述べました。

社民 吉田幹事長「知恵を出し合って施策を進める」

社民党の吉田幹事長は記者団に対し「まさに国難であり、与野党で知恵を出し合って、施策を進めることが必要だ。非正規雇用やフリーランスの人たちなどにも、できることはすべてやる。建設的に議論し、決まったことはすぐに実行したい」と述べました。