伝統行事「蘇民祭」 裸で袋を奪い合う争奪戦は中止 岩手 花巻

伝統行事「蘇民祭」 裸で袋を奪い合う争奪戦は中止 岩手 花巻
岩手県花巻市の神社で五穀豊じょうなどを願う伝統行事「蘇民祭」が行われましたが、新型コロナウイルスの影響で、上半身裸の男たちが縁起物が入った袋を奪い合う恒例の争奪戦は中止となりました。
花巻市大迫町の「早池峯神社」の蘇民祭は、上半身裸の男たちが、えとのコマなど縁起物が入った「蘇民袋」を奪い合う勇壮な祭りです。

しかし、ことしは新型コロナウイルスの影響を受け、神事は行われたものの、蘇民袋を奪い合う争奪戦は中止となりました。

神社の宮司などの関係者は366枚のえとのコマを蘇民袋に入れ、神への祈りをささげるため境内を1周したあと、訪れた20人余りに渡しましたが、受け取った人たちは少し残念そうな様子でした。

岩手県紫波町から訪れた会社員の畠山真さんは「争奪戦がなくさみしい気持ちです。新型コロナウイルスが早くおさまってほしいです」と話していました。

神社の鎌田政典宮司は「残念ながら今回の争奪戦は新型コロナウイルスのため見送りましたが、来年は盛大な蘇民祭を開催したい」と話していました。