米 銃や銃弾購入の動き広がる 物資不足で暴動など懸念

米 銃や銃弾購入の動き広がる 物資不足で暴動など懸念
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新型コロナウイルスの感染が拡大するアメリカでは、物資の不足により暴動が発生するのではないかという懸念などから、一部で銃や銃弾を購入する動きが広がっています。
西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊にある銃の販売店をNHKの取材班が訪れたところ、開店前からアジア系の住民を中心に客が次々と訪れ、銃を購入するための手続きを行ったり、注文していた銃を受け取ったりしていました。

この1か月で2丁の銃を購入したという男性は、さまざまなものが売り切れる中、略奪や暴動が起きることを心配して銃を購入した、と明かしました。

そして「トイレットペーパーをはじめ、さまざまなものが無くなっている。これまで銃を持ったことはないが、深刻な状況では何か身を守るものが必要だ」と話していました。

一方、中国が新型コロナウイルスの発生源とされたことから、中国系などアジア系の住民への差別が先鋭化し、暴力に発展することを心配して銃を買いに来た人もいます。

中国系の別の男性は「銃を持つことが安心につながる」と話していました。

この店の店主のデービット・ルーさんによりますと、拳銃の販売は以前は月に20丁程度だったのが、今では多い時には一日50丁売れることもあるということです。

ルーさんは「ふだんめったに銃を買わない日系人でさえ銃を買いに来ている。こんなに銃の購入が増えるのは初めてだ」と話していました。

NRA=全米ライフル協会の発行する雑誌やアメリカメディアによりますと、感染拡大を受けてアメリカでは銃や銃弾の購入が増加していて、オンラインで銃弾などを販売している業者の中には売り上げが2倍に増えているところもあるということです。