新型コロナウイルス 中国以外の感染者数が中国上回る WHO

新型コロナウイルス 中国以外の感染者数が中国上回る WHO
WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、中国以外の世界各国で確認された新型コロナウイルスの感染者の数が中国を上回ったと明らかにしました。一方、WHOの専門家は子どもについて、大人より感染率は低く、症状も軽い傾向が見られる、との見解を示しました。
WHOのテドロス事務局長は16日、スイスのジュネーブの本部で開いた定例記者会見で「ここ数週間でウイルスの感染は急激に拡大している。中国以外の世界各国で確認された感染者の数は中国を上回った」と述べました。

WHOの発表によりますと、16日時点の世界の感染者の総数は16万8019人で、このうち中国以外の国と地域の感染者は8万6942人となっていて、初めて中国を上回りました。

そのうえでテドロス事務局長は、各国ではいまだに検査や感染者の隔離、感染ルートの追跡が十分になされていないと深い懸念を示しました。

そして「誰が感染しているのか把握できなければ、この『パンデミック』を止めることはできない」と述べ、感染が疑われるすべての人たちに対する検査の必要性を訴えました。

一方、子どもへの感染についてWHOの技術責任者のバンケルコフ氏は「子どもにも感染するが、インフルエンザと異なり大人より感染率は低く、症状も軽い傾向が見られる」と指摘しました。

ただ、「亡くなったケースもある」として、子どもについても弱者として守っていく必要があるという考えを示しました。