中国 自動車販売店は閑散 新型コロナウイルス 影響が尾を引く

中国 自動車販売店は閑散 新型コロナウイルス 影響が尾を引く
新型コロナウイルスの感染拡大は中国の主要産業である自動車も直撃しています。2月の新車の販売台数は去年の同じ月に比べて80%近いマイナスとなりました。北京市内の自動車販売店では3月に入っても来店する客の数は回復しておらず、新型コロナウイルスの影響が尾を引いています。
北京の中心部から東に20キロほど離れた地域には、中国メーカーのほか日本や欧米の自動車メーカーの販売店が20軒ほど集中しています。

ここでは旧正月 春節の連休が終わったあとも、多くの店が先月中旬から下旬まで休業を続けていたということです。

中には「春節休業」という貼り紙をしたまま営業を再開していない店舗もあり、ガラス戸越しに店内を見ると、展示用の車や商談用のテーブルなども撤去されていました。

営業を再開している店も来店客の姿はまばらで、従業員が退屈そうにスマホを眺めている姿も見られました。

一方、感染防止の対策は強化しています。

店舗に入る前に消毒を徹底しているほか、来店者全員の名前を記録しています。

女性従業員は「今は新車を見に来る人もあまりいません。修理の客はいますが、すべて予約制にして人が集中するのを避けています。新型コロナウイルスの影響は本当に深刻です」と話していました。

別の販売店の男性従業員も「店を再開したばかりですが、まだ正式営業ではありません。以前は週末の来店客は100組以上ありましたが、今は数えるほどです。しかたがないです」と諦め気味に話していました。

中国の自動車メーカーなどで作る業界団体は「新型コロナウイルスの影響による販売減少は先月で底を打った」としていますが、乗用車の販売台数は今月も去年の同じ月よりも40%近く落ち込むという予測もあり、回復にはまだ時間がかかりそうです。