「大流行の中心」のヨーロッパ ドイツが国境管理厳格化

「大流行の中心」のヨーロッパ ドイツが国境管理厳格化
新型コロナウイルスの感染拡大について、WHO=世界保健機関が、「世界的な大流行の中心」とするヨーロッパでは、域内最大の経済規模のドイツで、国境管理が厳格化されるなど、各国は次々と厳しい対策に乗り出しています。
WHOは、15日現在で、新型コロナウイルスの感染が147の国と地域に広がり、感染者の数は前の日に比べて1万982人増えて15万3517人、死者の数は343人増えて5735人に達したと発表しました。

このうち感染者が8万人を超える中国では、新たな感染者の数は減少傾向に転じる一方で、ヨーロッパでは感染者が急増するなど、WHOは、「世界的な大流行の中心」と指摘しています。

こうした中で、ヨーロッパでは、国境管理を強化する動きがあいつぎ、チェコやポーランドなどがすでに外国人の入国を原則禁止する措置に踏み切りました。

さらに16日からは、域内最大の経済規模のドイツでも、隣接するフランスやスイスなど5か国との間で、国境を越えて通勤する人などを除いて、入国と出国を禁止しました。

このため5か国との国境付近の道路では警察によって規制が敷かれているほか、鉄道も運休が相次いでいます。

このうちスイスと結ぶ列車などが発着する首都ベルリンの中央駅では、駅員が、大きな混乱は見られないものの「ふだんより利用客が減っている」と話していました。

駅を利用していた女性は「これは非常事態です。誰もが犠牲を払わなければなりませんが、協力すれば、この事態を乗り越えられるはずです」と話していました。