バイデン氏とサンダース氏 新型コロナウイルス対応で論戦

バイデン氏とサンダース氏 新型コロナウイルス対応で論戦
アメリカ大統領選挙に向けた野党・民主党の討論会は、候補者指名を争うバイデン前副大統領とサンダース上院議員が、新型コロナウイルスへの対応をめぐって論戦を交わし、両候補はトランプ大統領の対応を批判したうえで、みずからの政策や経験こそが大統領にふさわしいと訴えました。
ことし11月のアメリカ大統領選挙で政権奪還を目指す野党・民主党は、17日に人口の多いフロリダ州やオハイオ州などの4つの州で予備選挙が行われるのを前に、討論会を開きました。

バイデン氏とサンダース氏の初の直接対決となった今回の討論会は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、会場は、当初予定されていた西部アリゾナ州から、聴衆がいない首都ワシントンのスタジオに変更され、討論会を始める際に、両候補は握手の代わりにひじを接触させてあいさつを交わしました。

討論会では、新型コロナウイルスへの対応が最大の論点となり、バイデン氏は、エボラ出血熱の対応にあたった経験をアピールしたうえで、この国家の非常事態を乗り越えるためには、トランプ大統領とは違い、各国と連携して危機に対応できる信頼できるリーダーが必要で、それができるのは自分しかいないと訴えました。

一方、サンダース氏は、「症状が出たすべての人が診察を受けられるようにするべきだ」と述べ、感染が拡大する今こそ、みずからが掲げる国民皆保険の実現が必要だと主張しました。

これに対し、バイデン氏は「国家の非常事態であり、国民皆保険では問題は解決しない」と述べ、特別措置で診察を無料にするべきだと反論しました。

アメリカでは、新型コロナウイルスへの懸念からバイデン氏とサンダース氏が集会を中止しているほか、南部ルイジアナ州とジョージア州が相次いで予備選挙を延期するなど、大統領選挙にも影響が広がっています。