伊と国境接するオーストリアで感染拡大 飲食店も営業禁止

伊と国境接するオーストリアで感染拡大 飲食店も営業禁止
ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ヨーロッパでいちばん感染者が多いイタリアと国境を接するオーストリアでは感染者が急増していて、当局が警戒を強めています。
オーストリアは人口およそ900万人ですが、15日朝の時点で、感染者が800人と前日午後からおよそ150人増えていて、クルツ首相は先週12日、「このペースで感染者が増え続ければ、数日後には感染者が1000人を超えさらに1週間後には、1万人に達する」などと警告しています。

このため、クルツ首相は15日、新たにイギリス、オランダ、ロシア、そしてウクライナの4か国との間の航空便の運航を16日から停止すると発表しました。

オーストリアはこれまでにイタリアとの空と鉄道の旅客便を止めるなど人の入国を停止する措置をとっているほか、フランス、スペイン、スイスの3か国との間の航空便の運航の停止も決めていますが、対象国を拡大した形です。

また、イタリアと国境を接するオーストリア西部チロル州の知事は15日、緊急時や食品や薬品の買い出し以外は外出を禁止するとした外出禁止令を出すと明らかにしました。

さらに、オーストリア全土でも、17日から新たにレストランなど飲食店の営業を全面的に禁止する措置を決めたほか、公園なども5人以上が集まることは禁止するなど国民に外出を控えるよう呼びかけています。

オーストリアではことし、例年以上にインフルエンザが流行していて、そこに新型コロナウイルスの感染が急増していることから、医療体制に深刻な影響が出ることへの懸念も出ていて、感染拡大のペースを食い止めようと連日対策を打ち出しています。