学生の就活に配慮を 新型ウイルスで経団連が要請

学生の就活に配慮を 新型ウイルスで経団連が要請
新型コロナウイルスの感染拡大で影響が出ている学生の就職活動について、経団連は、会員企業およそ1400社に対し、エントリーシートの提出期限の延長を積極的に検討するなど、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整えるよう呼びかけました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、来年春に卒業する学生の就職活動では、企業説明会の中止や延期が相次いでいるほか、就職を控えた学生が内定を取り消されるケースも出ています。

このため政府は、13日経済団体などに対し、学生に特段の配慮を行うよう求める要請文を送りました。

これを受けて、経団連は、政府からの要請の内容をおよそ1400社の会員企業に周知し、エントリーシートの提出期限の延長を積極的に検討することや、内定の取り消しを防止するためにあらゆる手段を講じることなどを呼びかけました。

経団連は、「会員企業には感染拡大の防止に取り組むとともに、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整えてもらいたい」としています。

学生 内定取り消しに不安の声

内定取り消しが相次いでいることについて、大学3年の女子大学生は、「そんなこともあるのかと驚いています。もし自分が内定を取り消されたら、どうすればいいか分からなくなってしまうと思います」と話していました。

また別の女子大学生は「自分にも影響があるかもしれないと考えると不安です。どこの企業もいま大変な状況だと思いますが働く人を大切にしてくれる会社を選びたいと思います。国は内定取り消しが起きないよう何らかの対応をしてほしいです」と話していました。

大学「内定取り消し 卒業後もサポート」

大東文化大学では学生の就職支援を行っているキャリアセンター事務室が情報の収集などにあたっていて酒井優好室長は「まだうちの大学では内定取り消しになったという学生はいないが、そうした動きがないか確認を進めている。内定を取り消された学生が出た場合は、卒業後も進路をサポートしていきたい」と話していました。