「ウイルスうつす」と飲食店へ 従業員感染で警察が確認進める

「ウイルスうつす」と飲食店へ 従業員感染で警察が確認進める
新型コロナウイルスに感染し自宅待機を求められていた愛知県蒲郡市の男性が「ウイルスをうつす」などと家族に話したうえで飲食店に立ち寄っていたことが、関係者への取材でわかりました。その後、店の従業員の感染が確認されていて、警察は、業務の妨害にあたる可能性もあるとみて、店の関係者などから話を聞いて詳しい状況を確認しています。
蒲郡市などによりますと、市内に住む50代の男性は、今月4日、新型コロナウイルスへの感染が確認され保健所から自宅待機を求められていましたが、その日に市内の飲食店に立ち寄っていたことが明らかになっています。

店は、男性が「自分は新型コロナウイルスに感染している」と話したため、保健所に連絡したということです。

また、関係者によりますと、男性は、飲食店に立ち寄る前、「ウイルスをうつす」などと家族に話してから出かけていたということです。

男性から感染したかどうかはわかっていませんが、この店では、12日、30代の女性従業員がコロナウイルスに感染していることが確認されていて、営業も取りやめているということです。

警察は、業務の妨害にあたる可能性もあるとみて、店の関係者などから話を聞くとともに、症状の回復を待って男性からも事情を聞き、詳しい状況を確認することにしています。

店内には従業員9人と客4人

感染が確認された愛知県蒲郡市の50代の男性が訪れた市内の飲食店の経営者によりますと、12日、感染が確認された愛知県豊田市の30代の女性は、店の従業員だということです。

女性は外国籍で、男性が店を訪れた今月4日の午後6時すぎから7時前までの間、店内にいたということです。

店によりますと、男性は「自分は新型コロナウイルスに感染している」と話したことから店が保健所に連絡し、消毒に訪れた保健所の職員の話から、この男性が、その日に感染が確認された人だと分かったということです。

当時店内には従業員9人と客4人がいたということです。

このうち、男性の接客にあたった女性やレジを担当した女性など3人は濃厚接触者として検査を受け、陰性と確認されたということです。

飲食店経営者「被害届出す方向で相談」

新型コロナウイルスに感染した愛知県蒲郡市の50代の男性が、感染後に立ち寄っていた蒲郡市内の飲食店の経営者が取材に応じ、警察に被害届を出す方向で相談していることを明らかにしました。

経営者の男性によりますと、今月4日、蒲郡市の50代の男性が、周囲に「新型コロナウイルスをばらまきに行く」と話して店に向かったことを知人から聞き、店にいる従業員に連絡してこの男性が来店していることを確認したということです。

このためすぐに男性を退店させ、保健所に連絡したということです。

経営者の男性は当時の状況について、50代の男性は「店内ではせきもせずおとなしく酒を飲んでいて、接客した女性たちは男性が感染しているとは気付いていなかった」と話しています。

男性から感染したかどうかは分かっていませんが、この店では12日、30代の女性従業員が新型コロナウイルスに感染していることが確認されていて、4日以降、営業も取りやめているということです。

経営者の男性は「警察とは、被害届を出す方向で相談している」と述べたうえで、「店員たちを恐怖に陥れ、2週間もの間、自由を奪った責任をしっかり償ってほしい」と話しています。