米FRB 金融市場に150兆円超の資金供給決定 効果は不透明

米FRB 金融市場に150兆円超の資金供給決定 効果は不透明
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で金融市場の混乱が続く中、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、短期金融市場に2日間で1兆5000億ドル、日本円で150兆円を超える資金供給を行うことを決めました。ただ、市場の動揺は収まっておらず、どこまで効果を上げられるかは不透明な状況です。
FRBの発表によりますと、新たな資金供給策として毎月600億ドル、日本円で6兆円を超える国債の買い入れの対象を拡大するとしたほか、金融機関どうしが資金をやり取りする短期金融市場に2日間で1兆5000億ドル、日本円で150兆円を超える資金供給を行うとしています。

今回の措置についてニューヨーク連邦準備銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大による異例の混乱に対処するためだと声明を出しました。

発表を受けて12日のニューヨーク株式市場はダウ平均株価が一時、持ち直す動きを見せたものの結局、終値の値下がりの幅は過去最大となり、対策がどこまで効果を上げられるかは不透明な状況です。

FRBは今月3日に緊急の利下げを実施しましたが、市場ではさらなる大幅な利下げの観測が強まっていて、来週の定例の会合に向けFRBがどこまで踏み込んだ政策を打ち出すのかが焦点となっています。