NY株式市場 売買停止に 欧州からの入国停止の影響懸念などで

NY株式市場 売買停止に 欧州からの入国停止の影響懸念などで
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12日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価は、取り引き開始直後から売り注文が殺到して急落しています。

そして、主要な株価指数の下落率が、前の日に比べて7%を超えたため、日本時間の12日午後10時35分ごろ売買が自動的に停止されました。
売買停止の時間は15分間です。
この措置がとられたのは今週9日以来となります。

トランプ大統領が前日に行った演説は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する経済対策の内容が十分でなかったうえ、ヨーロッパからの入国を停止する措置で、人の移動が厳しく制限され、実体経済にも深刻な影響が及ぶのではないかとして、売り注文が殺到しています。

「サーキットブレーカー」とは

「サーキットブレーカー」は株価の急激な下落の防止や、投資家の保護のため、株価の下落率が基準に達した場合自動的に売買を停止する措置です。

名称は、電流が流れすぎた時に過熱などを防ぐために電気を遮断する装置に由来しています。現在の基準は、2013年に導入され、3段階の措置からなっています。

まず、第1段階ではニューヨークの株式市場に上場する主要500社の株価指数「S&P500」の下落率が7%に達した時に自動的に売買が停止されます。停止時間は15分です。

さらに、取り引き再開後、下落率が13%に達した場合は第2段階として再び15分間の売買停止、その後も値下がりが続いて下落率が20%になると、第3段階としてその日の売買はすべて停止されます。

今月9日には、株価が急落し、第一段階の売買停止が発動されましたが、これは、2013年に今の基準が導入されて以来、初めての事態でした。