保健師「患者のつらい気持ちに寄り添うことが大切」 高知

保健師「患者のつらい気持ちに寄り添うことが大切」 高知
今月11日までに12人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された高知県で、感染者の相談に当たっている保健師がNHKのインタビューに応じ「周囲の視線を感じる」とか「犯罪者のような扱いを受けた」といった声があるとして、心のケアの重要性を指摘しました。
高知県では、今月11日までに12人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、高知市保健所では、このうちの7人と、その濃厚接触者に対応し体調の聞き取りや相談に当たっています。

保健師の一人、松澤由加さんが感染した人たちが苦しんでいる状況を知ってほしいと、NHKのインタビューに応じました。

松澤さんは電話などで寄せられる相談について触れ「狭い地域だと感染したことを近所の人も知っていて『すごく視線を感じる』とか『犯罪者のような扱いを受けた』といった声を聞く。でも自分たちは、その気持ちを受け止めることしかできない」と涙を浮かべながら話しました。

そのうえで「患者の不安や怒りの声を聞くことしかできないが、“何かあったらいつでも話を聞くよ”と伝えることで安心感を与えられる。患者のつらい気持ちに寄り添うことが大切だ」と語り、適切な医療につなぐという対応だけでなく、心のケアが重要になっている現状を指摘しました。

そして周囲の人たちに対して、感染した人や、その周り人がどんなつらい思いをしているのか思いやる気持ちを持ってほしいと話していました。