企業物価指数 6か月ぶり前月下回る 原油や銅などの価格が下落

企業物価指数 6か月ぶり前月下回る 原油や銅などの価格が下落
企業の間で取り引きされるモノの値動きを示す先月の「企業物価指数」は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で原油や銅などの価格が下落したため、6か月ぶりに前の月を下回りました。
日銀は毎月、国内の企業に書面や聞き取りで調査を行い、企業の間で取り引きされているモノの値動きを調べています。

12日発表された先月の企業物価指数は、2015年の平均を100とした指数で102.0と、前の月を0.4%下回りました。

企業物価指数は、去年10月の消費税率引き上げの影響などで前の月に比べて上昇を続けてきましたが、6か月ぶりに下落しました。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大により、各国で個人消費や生産が停滞して原材料の需要が減少するという見方が広がり、原油や銅などの価格が世界的に下落したことが主な要因です。

日銀は、「今月に入ってOPEC=石油輸出国機構と非加盟の産油国との協議が決裂したことをきっかけに原油価格が一段と下落していて、新型コロナウイルスの感染拡大とともに物価に与える影響を注意深く見ていきたい」と話しています。