過去2番目の下落幅 NY株式市場 ダウ平均株価 9日に次ぐ

過去2番目の下落幅 NY株式市場 ダウ平均株価 9日に次ぐ
11日のニューヨーク株式市場は、新型コロナウイルスについてWHO=世界保健機関が世界的な大流行になっているとの認識を示したことを受け、大幅に値下がりし、ダウ平均株価の下落幅は、これまでで2番目となる1464ドルを記録しました。
11日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて、1464ドル94セント安い、2万3553ドル22セントでした。

1464ドルの値下がり幅は今週月曜日の今月9日に次いで、過去2番目の大きさとなりました。

この日は、トランプ政権が発表した経済対策への失望から大きく値下がりして取り引きが始まりましたが、新型コロナウイルスについてWHOが世界的な大流行になっているとの認識を示したと伝わると、一段と下落幅が広がり、一時、1700ドル近くに達しました。

新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から、ニューヨーク株式市場は、先々週の大幅な下落のあと、記録的な乱高下が続いています。

市場関係者は「アメリカ国内でも、感染者数が連日大幅に増えているほか、アメリカの大手金融グループがさらに大幅な株価下落を予想したこともあって、投資家心理を冷やしている」と話しています。

ダウ平均株価 最高値から20%超下落

記録的な乱高下を続けているニューヨーク株式市場のダウ平均株価の下落率は、先月12日につけた最高値に比べて、20%を超えました。

ことし初めにかけて、上昇基調だったニューヨーク株式市場のダウ平均株価は、先月12日に最高値となる2万9551ドル42セントをつけました。

しかし、その後、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、市場は一変し、先月24日の大幅下落以降、乱高下しながら値下がりを続けました。

今月9日には、急激な値下がりによって自動的に売買を停止する「サーキットブレーカー」と呼ばれる仕組みが発動されたうえ、これまでで最大の2013ドルの下落を記録、11日にも1464ドル下げ、終値は、2万3553ドル22セントまで落ち込みました。

11日の終値を先月の最高値と比べると、ほぼ6000ドル値下がりし、下落率は20%を超えました。

こうした大幅な下落をアメリカメディアは、熊が爪を振り下ろす動作に見立て“ベア・マーケット”と伝えています。

さらにアメリカの大手金融グループ、ゴールドマン・サックスは、11日、「株価は向こう3か月でさらに15%程度下落する」というリポートをまとめました。

それによりますと、アメリカの上場企業主要500社で構成する「S&P500」の株価指数について、10日の終値にあたる2882が向こう3か月で2450まで、率にして15%下落すると指摘しています。

これをダウ平均株価に当てはめると、11日の終値よりさらに2000ドル以上安い、2万1250ドルほどまで下落する計算です。

リポートの中では「これまで11年間続いてきた、“ブル・マーケット”とも呼ばれるニューヨークの株価の上昇基調は、まもなく終わるだろう」としています。