静岡 伊豆の国 温泉旅館閉館へ 中国客キャンセル相次ぎ経営難

静岡 伊豆の国 温泉旅館閉館へ 中国客キャンセル相次ぎ経営難
新型コロナウイルスの感染拡大で中国からの団体客のキャンセルが相次いだ影響で、静岡県にある伊豆長岡温泉の旅館が経営難に陥り、今月末で閉館することになりました。
閉館するのは、静岡県伊豆の国市にある伊豆長岡温泉の旅館、「湯宿 華の湯」です。

関係者によりますと、この旅館ではインバウンドの需要を見込んで、去年春から中国の旅行会社と契約を結び、団体客の中国人が連日、30人ほど宿泊していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大でことしに入って予約のキャンセルが相次いだということです。

キャンセルは来月末までの3か月ほどの予約で90団体、合わせて3000人に上り、およそ1500万円の売り上げが見込めなくなったということです。

旅館では、こうした状況に加えいつ事態が終息し経営が安定するか先行きが不透明だとして、今月末で閉館することになりました。
おかみの松島典子さん(54)は「中国の団体客が来てくれていたので経営できていましたが、こうした状況になれば続けられません。とても残念ですが、最後まで精いっぱいのおもてなしをします」と話していました。

地元の旅館協同組合によりますと、伊豆長岡温泉の宿泊施設の予約のキャンセル数は今月6日時点で合わせて3万7000人に上り、過去に例がない状況だということです。

孫娘が営業に協力

閉館を決めた「湯宿 華の湯」では、おかみの松島典子さんの2人の孫娘が残り20日ほどとなった営業に協力しています。

孫娘の北岸愛里さんは、今月に入ってからツイッターで、まもなく閉館することや旅館のPRをして、これまでに100件ほどの宿泊予約が確保できたということです。

妹で中学生の輝里さんも休校のため旅館の仕事を手伝っていて「閉館は寂しいですが、少しでもおばあちゃんの力になりたい」と話していました。

ツイッターを見て訪れた神奈川県の女性は「感じのいい旅館でした。閉館するのは残念ですが、もし営業が受け継がれることがあれば、また来てみたいです」と話していました。