中国で大気汚染物質が減少 ウイルス感染拡大が影響か 東北大

新型コロナウイルスの感染拡大にともなう経済活動の低下によって、中国の広い範囲で大気汚染物質が減ったことが、人工衛星の画像を分析した東北大学のグループの研究で分かりました。
工場の排気などにはエアロゾルという小さい粒子が含まれていることが多いとされ、太陽光の反射をもとに人工衛星から観測できるため地球規模の大気汚染の目安とされています。

東北大学の工藤純一教授の研究グループは、新型コロナウイルスの感染者が相次いだ湖北省を含む、中国の広い範囲で人工衛星の画像からエアロゾルを分析しました。

その結果、「春節」の連休が明けた先月4日の画像では、黄色で示されたエアロゾルが各地で見られ、場所によっては濃い黄色になってエアロゾルが高濃度で存在していることが分かります。

その1か月後の今月5日の画像では、濃い黄色はほとんどなくなり、薄い黄色がわずかに確認できる程度に変化しています。

例年、春節の連休が明けると、工場が生産を再開して濃い黄色が増えるはずが、逆に減っていて、研究グループでは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で経済活動が低下したため、大気汚染物質が減ったとみています。

工藤教授は「長年研究してきているがこの時期の中国でこうした現象が見られるのは初めてだ。感染拡大の影響が見て取れるもので驚いている」と話しています。