韓国 拡散の勢い停滞も ソウルで新たに60人以上の集団感染

韓国 拡散の勢い停滞も ソウルで新たに60人以上の集団感染
韓国では、新型コロナウイルスの新たな感染者の数が、4日連続で前の日を下回り、政府は「ウイルス拡散の勢いは停滞していると評価できる」と説明しました。一方で、ソウルでは新たに60人以上の集団感染が確認され、引き続き警戒を呼びかけています。
韓国政府によりますと、新型コロナウイルスの感染者は、今月5日には1日で新たに518人が確認されましたが、その後、新たな感染者の数は減り続け、9日、感染が確認されたのは131人にとどまりました。

これまでの感染者は合わせて7513人で、韓国政府は、10日の会見で「拡散の勢いは停滞していると評価できる」と説明し、その理由として、南部のテグ(大邱)にある教会で集団感染が発生した新興宗教団体の信者たちの検査がほぼ終わったことなどを挙げました。

一方で「まだ発見されていない感染者によって、新たに地域社会での感染が広がることがあるので、安心できる状況ではない」と強調しました。

こうした中、首都ソウルでは、コールセンターで集団感染が起きたことが明らかになり、ソウル市によりますと、少なくとも64人の感染が確認されたということです。

韓国政府は、手洗いやマスクの着用を徹底するなど、引き続き警戒を呼びかけています。

日本人の韓国入国は5人に激減

韓国法務省は、韓国が日本人のビザの免除と発行済みのビザの効力を停止する措置を始めた9日、日本から韓国に入国した日本人は5人だったことを明らかにしました。

この5人については、韓国での外国人登録を済ませた長期滞在者で、今回の措置の対象外になると説明しています。

一方で、韓国行きの航空機を利用しようとした4人の日本人が、搭乗を認められなかったということです。

また韓国大統領府は、日本が韓国からの入国者に2週間の待機などを要請する措置をとったことに関連し、10日夕方コメントを出しました。

この中で、菅官房長官が9日「韓国側に対し外交ルートで事前通報を行うとともに、発表後も丁寧に説明している」と述べたことについて「日本側は事前の協議や通報なしに一方的に発表した」と主張しました。

そのうえで日本が去年、輸出管理を強化したときの発表に続く「信頼のできない行動だ」としたうえで、改めて遺憾の意を表明しました。