花を買い取り無料で配布 全国の生花店支援 ベンチャー企業

花を買い取り無料で配布 全国の生花店支援 ベンチャー企業
新型コロナウイルスの影響でイベントや行事の中止が相次ぎ、経営が厳しくなっている全国の生花店を支援しようと、東京のベンチャー企業が花を買い取って、希望者に無料で配る取り組みを行っています。
この取り組みを行っているのは花を定期的に配送する事業を行っている東京のベンチャー企業です。

取り引きのある全国およそ100の生花店から1万本の切り花を買い取り、インターネットで申し込んだ人にブーケにして無料で提供します。

SNSで「こういう時こそお花を飾ろう」というハッシュタグをつけて希望者を募ったところ、5時間ほどで用意した3000個のブーケのすべての予約が入ったということです。ブーケは今月12日から希望者に配送されるということです。

この支援活動を行っている「Crunch Style」の武井亮太CEOは「花屋さんを応援したいと始めた取り組みですが、楽しみにしていたイベントがなくなるなど残念な気持ちの人も多くいると思うので、花の力で少しでも明るくしたい」と話していました。

生花店 イベント用がキャンセル相次ぐ

横浜市港南区の生花店では、今月に入って生け花教室やイベント用の花の注文のキャンセルが相次いでいます。

行事が多い3月と4月は本来、売り上げが最も伸びる時期ですが、ことしは地元の小中学校の卒業式も規模を縮小するところが多く、この時期の注文の量は去年に比べておよそ30%減っているということです。

生花店の久保島一裕代表は「注文が一気にキャンセルになり、今後の見通しも分からない状況は初めてです。自粛は仕方がない部分もありますが、家庭で過ごす時間の彩りの1つに花も入れてほしい」と話していました。

国は需要喚起の取り組み「家庭や職場に花を」

新型コロナウイルスの影響でイベントなどの中止が相次ぎ、花の売り上げが急減する中、農林水産省は花の需要を喚起しようという取り組みを始めました。

「花いっぱいプロジェクト」という取り組みで、家庭や職場に花を飾り、今月14日のホワイトデーには花を贈ることをSNSや動画配信サイトで呼びかけています。