円相場 一時1ドル105円台に 一転して円安ドル高進む

円相場 一時1ドル105円台に 一転して円安ドル高進む
10日の東京外国為替市場は円相場が一時1ドル=105円台まで値下がりし、大きく上昇した9日から一転して円安ドル高が進みました。
10日の円相場は大幅な値上がりとなった9日から一転し、朝方から円を売ってドルを買う動きが優勢で、午後には一時1ドル=105円台まで円安ドル高が進みました。

結局、午後5時時点の円相場は9日と比べて1円62銭、円安ドル高の1ドル=103円84銭から86銭でした。
ユーロに対しては9日と比べて1円24銭、円安ユーロ高の1ユーロ=118円18銭から22銭でした。
ユーロはドルに対して、1ユーロ=1.1381から83ドルでした。

円安ドル高が進んだのはアメリカのトランプ大統領が新型コロナウイルスの感染拡大への対応として、大規模な経済対策を打ち出す考えを示したことが背景にあります。

加えて政府も10日、第2弾の緊急対応策を打ち出す方針で、各国の景気の下支え策に対する投資家の期待が高まり、主要通貨であるドルを買い戻す動きが広がりました。

市場関係者は「中国の習近平国家主席が武漢を訪問したという情報も伝わり、中国の経済活動が徐々に再開されるのではないかとの見方が出たことも投資家の心理を改善させた。市場の過度な警戒感はひとまず和らいだ形だが、今後も状況次第で荒い値動きになる可能性が高い」と話しています。