東京大空襲から75年 追悼の慰霊法要 規模縮小 新型ウイルス

東京大空襲から75年 追悼の慰霊法要 規模縮小 新型ウイルス
およそ10万人が犠牲になった東京大空襲から75年となる10日、犠牲者を追悼する慰霊の法要が東京都内で行われました。
太平洋戦争末期の昭和20年3月10日未明、アメリカのB29爆撃機によって行われた東京大空襲では下町を中心に26万戸以上の建物が焼け、およそ10万人が犠牲になりました。

10日、東京 墨田区の東京都慰霊堂で行われた慰霊の法要には、遺族など8人が参列し、犠牲者に祈りをささげました。

法要は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、一般の参列を取りやめるなど、初めて規模を縮小して行われました。

参列者のうち、父親を空襲で亡くした墨田区の84歳の男性は「戦争を知らない世代が増えているので、いかに平和に暮らせるか、一人一人考えることが大事だと思います」と話していました。

また祖父母など親戚6人が犠牲になった東京 板橋区の74歳の女性は「世界中あちこちで戦争をしていて胸が痛みます。親たちが作ってきた平和を守ってほしい」と話していました。

法要が終わると、参列者以外の人たちも次々と慰霊堂を訪れ、焼香を行っていました。

このうち家族4人が犠牲になった82歳の男性は「遺骨は見つからず墓には石を入れています。いつでも祈りをささげられる慰霊碑を建ててほしい」と話していました。