「為替も株価も神経質な動き きめ細かく対応」麻生財務相

「為替も株価も神経質な動き きめ細かく対応」麻生財務相
ニューヨーク市場で株価が記録的な値下がりとなるなど金融市場の混乱が続いていることについて、麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で「為替も株価も神経質な値動きが見られる」と述べたうえで、中小企業の資金繰り支援などの対策を通じて実体経済への悪影響をおさえていく考えを示しました。
この中で麻生大臣は「為替も株価も神経質な値動きが見られる。G7の電話会談でも金融政策、財政政策などいろいろとやり方はあるが、各国で適切に対応することで合意している」と述べました。

そのうえで、「資金繰りは、大手企業よりは中小・零細のところで向こう2週間、3週間の話になるので、きめ細かく対応しないといけない」と述べ、10日政府が決定する第2弾の緊急対応策に、中小企業の資金繰り支援などを盛り込み、実体経済への悪影響をおさえていく考えを示しました。

その一方で、補正予算を含めたさらなる経済対策が必要ではないかという声が出ていることについて、麻生大臣は「今の段階では取り急ぎ経済がどうにもならなくなっている訳ではないと思う。リーマンショックの時は市場から現金がなくなるなどしたが、今回はそんなことは起きていない」と述べ、現時点では慎重な考えを示しました。

菅官房長官「各国と緊密に連携 必要な措置をとる」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「個々の値動きへのコメントは差し控えるが、先週金曜のG20=主要20か国の財務大臣と中央銀行総裁の声明で、経済のリスクに対応するため、すべての利用可能な政策手段を用いることが確認されている。各国と緊密に連携しながら必要な措置をしっかりとっていきたい」と述べました。

また記者団から、過去の株安とは次元が違うという危機感があるかと質問されたのに対し、「当然そういう中で、ありとあらゆる対応策を各国と緊密に連携しながら、しっかり対応すべく取り組んでいる」と述べました。