街角景気 新型ウイルス影響で大幅悪化 景気ウオッチャー調査

街角景気 新型ウイルス影響で大幅悪化 景気ウオッチャー調査
働く人たちに景気の実感を聞く、先月の景気ウォッチャー調査は、新型コロナウイルスの感染拡大で景気の現状を示す指数が大幅に悪化しました。
景気ウォッチャー調査は、小売店の従業員やタクシーの運転手など、働く人たち2000人余りに景気の実感をたずねて指数にしたものです。

内閣府によりますと、先月の景気の現状を示す指数は27.4で、前の月から14.5ポイント悪化しました。

これは消費税率が8%に引き上げられた2014年4月以来の大きな下落幅となります。

また、景気の先行きを示す指数は24.6と、前の月から17.2ポイント悪化し、先行きにも厳しい見方が広がっています。

新型コロナウイルスの感染拡大で業績に大きな影響が出ているという声が相次ぎ、沖縄の百貨店からは、外国人旅行者だけでなく地元客も減少し、経験したことのない落ち込みになっているという声が寄せられました。

また、北海道の広告代理店からは、受注していたイベントが複数中止となり開催したものも、来場者数が減少しているという声があがっています。

内閣府は「街角の景気の実感は、急速に厳しい状況になっている。感染拡大がいつ収束するのか分からない不透明感から、先行きへの懸念も一段と高まっている」としています。

西村経済再生相「景況感が急速に厳しい状況に」

西村経済再生担当大臣は、参議院予算委員会の集中審議で「消費税率引き上げの影響が薄らいできた中で、現状判断、先行き判断ともに、DI=指数が大幅に低下している。特に飲食業、小売業、サービス業、観光、旅行代理店などから相当厳しいコメントが寄せられている。景況感は感染症の影響で急速に厳しい状況になっており、さらに長引けば先行きは一段と厳しい状況になる」と述べました。

そのうえで西村大臣は「この状況がどのくらい長引くのか、どのくらい影響を与えるのか、しっかり見極め、必要かつ十分な政策をちゅうちょなく行っていきたい」と述べました。