新型コロナウイルス 群馬の温泉 宿泊とりやめ10万人超

新型コロナウイルス 群馬の温泉 宿泊とりやめ10万人超
新型コロナウイルスの影響が各地の観光地に広がる中、群馬県では温泉地を中心に宿泊施設の予約のキャンセルが、先月以降ですでに10万人分を超えていることが、旅館やホテルでつくる組合の調査で分かりました。
「群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合」は、加盟するおよそ460軒の旅館やホテルのうち100軒余りを対象に、新型コロナウイルスの影響による宿泊予約のキャンセルについてアンケート調査を行いました。

それによりますと、草津温泉や伊香保温泉などの温泉地を中心に、先月から5月までに入っていた宿泊予約のキャンセルは、10万人分を超えることが分かったということです。

特に団体旅行のとりやめによるキャンセルが多く、なかにはキャンセルが数万人分に上る宿泊施設もあるということです。

この結果、今月から大型連休のある5月までの3か月間の予約は、去年の同じ時期に比べて半分程度にとどまっているということです。
群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合の真下英明専務理事は「予想以上に深刻な状況のため、国などには事業者が使いやすい支援策をお願いしたい。それぞれの宿泊施設では、今できる感染防止策を念入りに行っていて、一刻も早い終息を願っている」と話しています。

草津温泉 「家族連れや中高年の客が減っている」

宿泊のキャンセルが最も多かった草津温泉では「家族連れや中高年の観光客が減っている」として、早期の終息を望む声が聞かれました。

草津温泉の湯畑周辺では、9日午後、若い世代の観光客の姿は見られた一方、外国人やシニア層の姿はほとんど見られませんでした。

埼玉県からグループで訪れた10代の男性は「バスなどの公共交通機関の利用は感染の心配があり、自分の車で来ました。マスクもして対策しています」と話していました。

まんじゅうを販売している土産物店で働く女性は「ここ1、2週間で日本人観光客が減ったと感じています。若い方は来ていますが、家族連れや中高年の観光客が減っていて困っています。早く終息してほしいです」と話していました。

革製品の製造・販売をしている店で働く女性は「2月に入ってから中高年の観光客が少なくなっていて商売が厳しいです」と話していました。