新型コロナウイルス感染拡大 各国で利下げの動き相次ぐ

新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済への懸念が高まる中、先週、アメリカのFRBをはじめ、カナダやオーストラリアなどの中央銀行が相次いで利下げに踏み切りました。しかし、世界の株式や為替市場の動揺は収まっておらず、引き続き各国の中央銀行の対応に関心が高まっています。
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は先週3日、臨時の会合を開き、金融市場の動揺を抑えるため、2008年のリーマンショック以来、およそ11年半ぶりに緊急利下げに踏み切りました。

また、その翌日にはカナダの中央銀行も利下げを決めたほか、先週はオーストラリアやマレーシアの中央銀行も利下げに踏み切り、景気を下支えするための措置に相次いで乗り出しました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への懸念が高まる中、金融市場の動揺はおさまっていません。

このため今週も、12日に金融政策を決める理事会を開くヨーロッパ中央銀行など各国の中央銀行の対応に関心が高まっています。

さらに、外国為替市場では、景気への懸念が高まるアメリカの金利が下がったことで日米の金利差が縮まり、円高ドル安が加速していて、さらなる利下げへの観測が広がるアメリカのFRBや、日銀の対応も焦点になっています。