新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が9日以降の中国と韓国からの入国者に２週間の待機などを要請した一方、韓国政府は9日から日本人のビザの免除と発行済みのビザの効力を停止する措置を始めました。事実上の対抗措置とみられています。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府は水際対策を強化するため、9日以降の中国と韓国からの入国者に指定場所での２週間の待機と公共交通機関を使わないよう要請を始めました。

これに対し韓国政府は強く反発するとともに、日本に対してビザを免除する措置をやめ、発行済みのビザの効力も停止すると発表し、9日午前０時からこれらの措置を始めました。

一連の措置は日本の対応への事実上の対抗措置とみられています。

大統領府の報道官は8日コメントを出し、「日本の検査の件数は韓国と比べて極めて少なく感染状況が不透明だ」として、必要性を主張しました。そのうえで「日本の過度で不合理な措置に、韓国は節度あるやり方で相応の措置をとった」としています。

韓国の主要メディアでは日本の対応を批判する論調の一方で、「両国で情報共有などを進めて対策に乗り出すべきだ」として、両政府に冷静な対応を求める意見も出ています。