新型コロナウイルス パレスチナで初の感染確認

新型コロナウイルス パレスチナで初の感染確認
パレスチナ暫定自治政府の保健省は5日、ヨルダン川西岸のベツレヘムでホテルの従業員ら7人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表しました。パレスチナで感染者が確認されたのは初めてです。
このベツレヘムのホテルは先月下旬、ギリシャ人の団体旅行客が宿泊し、一部の旅行客については、帰国したあとに新型コロナウイルスに感染していたことが確認されていて、パレスチナの保健省は、このギリシャ人のグループから感染が広がったと見ています。

パレスチナの保健省は感染の拡大を防止するため、ベツレヘムにあるすべてのイスラム教のモスクや、イエス・キリストが生まれたとされる場所に建てられた聖誕教会などのすべての教会、それにすべての学校について今後2週間閉鎖すると発表しました。

さらに、ベツレヘムをはじめヨルダン川西岸にあるすべてのホテルについて、6日から外国人旅行客の宿泊を受け入れない措置を打ち出しました。

パレスチナが非常事態宣言

パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は5日夜、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から「非常事態宣言」を出し、今後1か月にわたり、ヨルダン川西岸で外国人旅行客の受け入れを禁止し、すべての学校を休校にするなど、対策の強化に乗り出しました。

パレスチナ暫定自治区のヨルダン川西岸のベツレヘムでは5日、ホテルの従業員ら7人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

パレスチナで感染者が確認されたのは初めてで、現地では感染拡大への懸念が強まっています。

パレスチナの保健省は非常事態宣言に先立って、ベツレヘムに限定して、イスラム教のモスクやイエス・キリストが生まれたとされる場所に建てられた聖誕教会を含むすべての教会を閉鎖すると発表していました。

一方、パレスチナを占領下に置くイスラエルの国防省は5日深夜、声明を出し、「パレスチナ側と連携して感染者が出たベツレヘムを封鎖する」としていて、生活物資の不足など占領下のパレスチナ人の暮らしに、さらにしわ寄せが及ぶことも懸念されます。